「マンガでわかる! うつ病のリアル」という本にうつ病を患う患者一人としてすごく共感できたので書いてみました。
うつ病を患うかたはもちろん、「周囲にうつ病で苦しんでいるひとがいる」というかたにも分かりやすく漫画を用いて解説してあるのでお勧めの本です
「マンガでわかる! うつ病のリアル」はこういう内容
500万PV突破のうつ病あるあるコミックエッセイを本にした
錦山 まるさん (著)の「マンガでわかる! うつ病のリアル」は題名の通り、うつ病のありのままを漫画で表現した作品です
著者について
●錦山 まる:1988年、千葉県生まれ。21歳、「月刊少年エース」でプロデビュー。22歳、「4コマnanoエース」に「おたユーレイ」を連載開始。24歳、うつ病と診断される。26歳、症状が悪化し自死を図り、一命を取りとめたのち精神科病院閉鎖病棟に入院。退院後はSNSでうつ病に関する啓蒙活動を開始。29歳、医師からうつ病の「完全寛解」宣告を受ける。
「BOOK」データベースより
漫画で描かれた「うつ病のリアル」がうつ病患者の気持ちを、相当代弁してくれているとネットでも大好評の書籍になります
こんな人に読んでもらいたい!
このマンガでわかるうつ病のリアル (日本語) 単行本はホントに「うつ病のリアル」が書かれているため
うつ病患者を支える周囲のかたが読んでもうつ病という病気がどんなものなのか?を理由も踏まえて体感的に理解しやすくしてくれる
そんな一冊になってますので、うつ病を理解したいご友人、ご家族にぜひ読んでいただきたいです♪
本書に書かれている内容でうつ病の患者の一人でもあるユルが特に共感できる点

そんな分かりやすい本書でうつ病の一人でもある高校生のユルが特に共感できた点をピックアップしていくつかご紹介したいと思います!
コレ分かる! ①: 「元気そうに見られる」

一つ目は「元気そうに見られる」です
これはうつ病を患っているひとは誰もがかけられたことのある一フレーズではないでしょうか?
わたしも調子があまり優れなくて学校をお休みしていた時に
たまに学校にいくと担任の先生や友達に非常に高い確率で言われました…。
これは本書でも書かれていますが、元気そうに見えるのは至って当たり前です
その理由は、そもそも体調が最悪な時には外出なんてしないからです
外出できたとしてもホントは調子が優れていなくても元気にみせているだけであり、元気とは言えないでしょう
いったん、わかりやすくするためにうつ病ではなく、風邪で高熱が出ているときの例で考えてみましょう
風邪で高熱が出ているときに外出はせずに寝込んでいる
たとえ出勤や登校が出来ていても頭がズキズキして不調…。
なんて、経験は誰しもがしたことあります。
まさにうつ病の人が皆さんのところに姿を現したときは風邪で言うところのたとえ出勤や登校が出来ていても頭がズキズキして不調…。といったところであると言えます
ですから、「全然元気」とか「治っている」とかの場合ではありません
なかには「決して悪気があって言ったわけではない」「励まそうとして…」というかたもいるとは思いますが何事も悪い方向に捉えやすくなっているうつ病と戦っているひとにはそういった言葉をかけない方が無難でしょう
励ますつもりで言った言葉で次の日めっちゃ落ち込むなんてことはざらにありますので、励ましたい場合は「大丈夫?」「無理しないでね」などの声掛けがうつ病を患っているひとは「心配してくれたんだ。ありがとう」と言ったポジティブな受け方をすることが出来ます
コレ分かる! ②:文章が読めなくなる

二つ目は「文章が読めなくなる」です
これはうつ病を患っていないかたはイメージしずらいかな?って思うのですがわたしもうつ病が重い時は文章が読めなくなりました
わたしは読書が趣味なので、一番ショックなことでした。。。
どんな状態か?イメージしやすいように述べると
文章を追うことに精一杯で記憶できなくなります
一行読み進めると二行前に書いてあったことを忘れます
どのくらい読めなくなるのか?というと、インスタントラーメンの作り方さえも読めなくなってしまいます
わたしは読書が趣味だったので本を全く読めなくなったときはものすごいショックでした (いまは症状が良くなって読書が出来るようになりました)
一方でこれは読書のような文章だけではなく、ひとが話す長い説明も理解することが難しくなっています
なので「バァ~」っと説明されても理解に苦しみ相当なストレスがあるので、うつ病を持っている人と会話するときはシンプルにかつ、分かり易い説明を心掛けていただけるとお互いにストレスフリーな会話が楽しめると思います
コレ分かる! ③: 軽度のうつが重度よりラクとは限らない!

三つ目は「軽度のうつが重度よりラクとは限らない!」ということです
まず、ほかの病気と同じようにうつ病にも重度と軽度があります
注意しなければいけないのは「軽度のうつが重度よりラクとは限らない!」点です
基本的に「重度」と「軽度」と聞くと軽度のほうが楽そうなイメージがありますが、うつ病はそんな簡単ではありません
重度は重度の苦しみ
軽度には軽度の苦しみ
があります
たとえば、どんなの?っていうと
うつ病が重い場合
⇒ ・ベッドから起き上がれないからつらい
うつ病が軽い場合
⇒ ・周りから「もう大丈夫」と判断されて溜まっていた仕事ドーン!
・課題をドーン!自分自身でも
さらに軽度の場合、周りからの目+自分で遅れを取り返すためにうつ病の当事者が頑張ってしまい、「また重度に逆戻り」ということが頻繁に起こり、悪循環ループを抜け出せないひとが多発します
周りの人はたとえ、調子が戻っているように見えてもあまり負荷をかけ過ぎないことが非常に重要です
当人はそのことを理解し、無理をしないことが重要になってくるのですが、それが一番難しいといっても過言ではなくそれが出来るようになるまでに時間がかかるのでマイペースで頑張りましょう
コレ分かる! ④:過去の苦痛が…フラッシュバック

四つ目は「過去の苦痛がよみがえるフラッシュバック」です
これはうつ病の症状での一つでもあります
映画やドラマで見るような、フラッシュバックが頻繁に起こり、自己嫌悪にハマってしまうことも少なくありません
「フラッシュバックなんて、誰でも起きるよ」というかたもいるとは思いますがレベルがまるで違います
その副作用として、あくまで例ですが大切な人を傷つけてしまったり、モノを壊してしまうことがあるぐらいです
ただ、これはいくら分かってと言っても、人に危害を加えるのはいかなる理由があってもいけないことです
それはうつ病当事者もわかっていると思いますので、うつ病の恋人や家族などから危害を加えられてしまうと感じ取ったら、速やかにその人から避難して自分を守って下さい
うつ病の当事者のかたは自分で誰かに危害を加えてしまうというかたは担当医師に相談してみてください
わたしの場合は「イライラが収まらない」と相談したところ、イライラ止めの薬を処方してもらえました
その後は、イライラ自体は感じますが薬である程度抑えられているのか、イライラを自分でコントロール出来るようになりました
「人やモノに当たってしまうのはあなたのせいではありません。それは病気のせいなのです」
うつ病について最大の誤解であり、注意点

うつ病に立ち向かうあるいは理解するものにおいて、多くの人がやってしまいがちな誤解があります
それは
うつ病は「メンタルが弱くてなる」病気では決してありません
「俺はメンタルや根性がないから…」や、「わたしはメンタルが強いからうつ病にはならない」と言っているかたに伝えたいです
うつ病はメンタルの関係ではありません
ただの病気であり、病気ということは「誰でもなる可能性」があります
それに病気なので治療すれば治ります
うつ病を理解しているであろう、健康のプロである精神科の医師もうつ病になるくらいなので、メンタルの有無は全くと言って相関がありません
だから、むやみに差別をしないで油断もしないで治るということを前提として病気ということを忘れないでください
まとめ
うつ病はほかの病気と違って目には見えないのでとても理解を得にくい病気です
わたしはうつは決して甘えなどではなく、病気ということを忘れずにこれからも治療や理解を深めていきたいと思います
ここまで読んでくれた皆さんはうつ病に理解を示してくれているあるいは自身がうつ病で苦しんでいるひとだと思います
ここまでお読みいただきありがとうございます
厄介な病気ですが、治ることを目標にして一歩ずつ進んでいきましょう
今回、参考にした本は非常に読みやすくてうつ病の人にも周囲で支えている人にもお薦めの一冊となっていますのでぜひ、一度お手に取ってみてください